賃貸の仲介手数料の裏側

【裏側】
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売買の世界には正規仲介手数料(3%+6万円)を売主と買主からもらえる両手取引が存在しますが、
賃貸の仲介手数料は少し違っていることをご存じですか?

法律に定められた賃貸における仲介手数料は、
貸主と借主、合わせて賃料の1か月分が上限
と定められています。

「あれ?でも借りる時って仲介手数料1ヵ月分払っているよな?」
「てことは貸主から1円ももらってないってこと?」

いえ、実は貸主からもお金をもらっています。

今回は賃貸業界の手数料についてご説明します。

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賃貸の”手数料”と広告料(AD)

前述の通り仲介手数料は「貸主と借主、合わせて賃料の1か月分が上限」です。

ですが、広告料はその限りではありません。

仲介会社向けの募集図面の下の方には、「AD1カ月分」などと記載がある物件があります。

ADとは広告料の事です。

借主を連れてくる仲介業者は、
借主から賃料1か月分の仲介手数料と、管理会社(オーナーから依頼された仲介業者)から賃料1ヵ月分の広告料の、合計2か月分をもらうことができます。

じゃあ管理会社は赤字なんじゃ?となりますが、
実は広告料はオーナーが出しています

オーナーが広告料として賃料の2か月分を管理会社に渡して、
管理会社はその内1か月分を仲介会社に渡す。
もし仲介業者がいない場合は、管理会社が全てもらう、という流れです。

仲介手数料無料をうたう仲介業者がいるのは、オーナーからの広告料収入があるためです。

賃貸の仲介手数料と広告料(AD)の仕組み。
賃料とADの仕組み

ADの効果と違法性

まず、仲介手数料以外の報酬をもらってはいけないとは明記されていないため、仲介手数料の他に広告料をもらうことは違法ではありません

実質違法だろ、、という感じもしますが、広告料のシステムはオーナーにもメリットがあります。

都内など賃貸物件がいくらでも溢れているような地域では、どの物件を優先して積極的に紹介するかと言われれば、
多くの賃貸営業マンは売り上げがより見込めるAD付物件を推したいでしょう。

特に賃貸の需要が低い閑散期には、広告料を払って積極的に紹介してもらう方が良い場合もあるのです。

また都会のように賃料が高くない地方では、仲介業者は純粋な仲介手数料だけでは経営が成り立ちづらく、やはりプラスアルファが見込めるAD付物件を積極的に紹介することになります。
逆に言うと、ADが付いていない物件は二の次にされてしまうことも考えられます。

オーナーにもメリットがあることが、広告料というグレーな抜け道が存在できている一因でしょう。

賃貸経営の観点では、空室期間と賃料の値下げが一番避けたい問題です。

賃貸している物件を売却する際に価値を左右する大きな要素は、年間賃料の実績と、賃料から計算した想定利回りなどの数字です。

空室が長引いたり賃料を下げると見た目の数字が悪化し、物件の価値が下がることに繋がります。

まとめ

・賃貸の仲介がもらえるのは手数料だけじゃない。

・広告料のシステムはオーナーにもメリットがある。

・借主の支払う手数料は変わらない。
払いたくない場合は手数料無料の業者と手数料無料の物件を探しましょう。

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