コンテナハウスやトレーラーハウスは市街化調整区域にも置ける?

ノウハウ・豆知識
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ここ数年で「コンテナハウス」や、車で移動ができる「トレーラーハウス」の人気が高まっています。

背景には建築確認が必要ないことやローコスト化して手が届きやすくなってきたこと、テレワークの拡大から居住地に縛られずに好きな場所で働ける環境が整ってきたことなどが挙げられると思います。

戸建てやマンションよりも手ごろな価格で買え、そのまま移動もできるのが大きな魅力ですが、
設置予定の場所が市街化調整区域だった場合は気を付けないと痛い目をみるかもしれません。

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■コンテナハウス・トレーラーハウスとは?

コンテナハウス

海上コンテナの内装を住居用に改装したものがコンテナハウスです。

工場で生産したコンテナを設置場所まで運搬して置くだけなので、比較的安価かつ短い工期で住み始めることができるほか、複数のコンテナを繋げることで独創的な間取りを実現することもできます。

ただ「コンテナハウスは建築確認申請を必要としない」というのは間違いで、「随時かつ任意に動かせない(=土地に定着している)もので床面積が10㎡以上」あれば建築物とみなされるので建築確認申請が必要になります。

建築確認が必要ということは、その地の都市計画の制限の影響を受けますし、土地に定着するということは固定資産税の課税対象にもなります。

トレーラーハウス

タイヤのついたシャーシの上に建物が乗っていて、けん引することで移動ができる家がトレーラーハウスです。

走行可能な状態を維持しておくことで「車両扱い」になるため固定資産税が不要で、自走できる物ではないため自動車の重量税も不要です。

車両扱いということは建築物ではないので、建築確認申請も不要かつ、本来は開発許可を得ないと建物を新築できない市街化調整区域においても設置が可能とされています

ただし後述のような注意点があります。

■市街化地域と市街化調整区域

土地には各自治体ごとに都市計画法で指定された、市街化区域と市街化調整区域とがあります。(どちらにも指定されていない地域もありますが説明を省きます)

市街化調整区域とは、積極的な市街化を促進する地域で、住居やビルなどの建物の建築が自由にできる地域です。

一方で市街化調整区域とは自然環境の保全などの目的から市街化を抑制する地域で、区域指定以前からその地に住んでいる者による住宅の建築や、公益上必要な施設の建築などを除いて、基本的には建築が認められていないエリアです。

参考までに、東京23区は全域が市街化区域ですが、関東他県では市の半分以上が市街化調整区域に指定されている場所もあります。

市街化調整区域内の土地は、上記のような特別な条件が揃わない限り建築物の建築ができず、建築をするにも開発許可が必要になるため、市街化区域の土地と比べて大幅に安い価格で流通しています。

建築物に該当せず市街化調整区域にも設置できるとされるトレーラーハウスには、住居のための土地を大幅に安く購入できるというメリットもあります。

■コンテナハウスを倉庫とすれば建築確認不要?

コンテナハウスは原則として建築確認申請が必要と述べましたが、倉庫としてコンテナを設置し、後で住戸仕様に改装するなどの方法を取れば建築確認を取らなくても良いのでしょうか?

実は国土交通省はかねてより、「随時かつ任意に移動できないコンテナは建築物に該当するため、確認申請を行わない限り設置できない」というスタンスを公表しています。

プレハブ物置などで、”10㎡以下かつ防火or準防火地域外”などの一定条件を満たせば例外的に建築確認は不要ですが、土地に定着した物は基本的に建築物とみなすというスタンスに違いはないため、内装を住戸にしようがしまいが、建築物とみなされ指摘をされれば是正、撤去、移動命令などの対象になりえます。

そのためコンテナハウスを市街化調整区域内に設置することは、ほぼ不可能に近いということです。

※行政が全ての土地の現状を把握することはできないため、現実的にはコンテナが置かれている市街化調整区域内の土地もたくさんあります。

■トレーラーハウスは市街化調整区域に設置できるのか?

前述の通り、トレーラーハウスを「車両」に分類される状態のままにしておけば、現法では建築物に該当しないため市街化調整区域にも設置できることになります。

トレーラーハウスが建築物とみなされないためには、

・随時かつ任意に移動できる状態であること。

・公道を移動できる適法な車両であること。

・電気、水道などのライフラインとの接続部分が工具を使用せずに脱着できるものであること。

・車輪が装着されていて、すぐに走行できる状態が保たれていること。

・敷地から公道までの同線が確保されていること。

上記の条件を常に満たしておく必要があります。

ただし上記を満たしていたとしても、密着したテラスを造ったり外構工事などを行うと、それはもう定着した家でしょ!ということになり、コンテナハウスと同様に是正や移動の対象になりえるようです。

■結論

コンテナハウスは基本的に建築物として扱われる
=建築確認が必要=市街化調整区域には設置不可

トレーラハウスは規定を順守すれば車両扱い
市街化調整区域にも設置可

このようになっています。

しかし仮にですが、トレーラーハウスの人気がより一層増し、市街化調整区域内の土地にトレーラーハウスが散見されるようになったとしたら話は変わってくるかもしれません。

市街化調整区域がわざわざ指定されている目的は、市街化を抑制し、自然環境や街並みの維持保全を図ることです。

トレーラーハウスも移動をしなければ定着している住居のようなものですから、それが増え続けると市街化調整区域を指定した目的に合わなくなってきて、法の”メス入れ“が起こることも考えられます。

コンテナハウスやトレーラーハウスはあくまでも現法の法解釈によって認められているものということ、設置の可否については自治体の解釈にも左右されることを念頭に、不安なら購入前に行政庁に確認するようにしておきたいところです。

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