これから不動産を検討する人の中には、これらの広さがどれくらいなのかピンとこない、という人もいるのではないでしょうか?
不動産の広告で見る坪表記や㎡表記。間取り図には帖(じょう)が使われています。
また、建物の建築の現場ではこれに加えて、間(けん)という単位も出てきます。
今回は不動産の広さの単位である坪、㎡、帖、間、畳の換算と、それぞれの関係性について解説します。
■換算方法と定義
・換算式
1坪=約3.3㎡=2帖
1㎡=約0.3025坪
1帖=1.818m×0.909m≒1.82m×0.91m=約1.65㎡=0.5坪
上記が不動産業界で一般的に用いられる換算式です。
例)
30坪の土地=3.3㎡×30=99㎡
100㎡の土地=0.3025坪×100=約30.2坪
6帖の寝室=1.65㎡×6=9.9㎡
となります。
・畳(じょう)と帖(じょう)の違い
「一畳」というのは文字通り、畳1枚分の広さです。
畳は短辺と長辺の比が1:2になっていますが、西日本の「京間」、中部地区の「中京間」、関東地方で使われる「江戸間」、団地で使われることが多い「団地間」などの種類があり、それぞれ面積が異なります。
そのため部屋の広さを畳で表示してしまうと、見た人によって広さの認識が変わってしまいます。
それだと困るので、不動産の広さの表記では、中京間の寸法を採用した帖という単位を使うことになっています。
帖の定義は正確には「1.62㎡以上」となっていますが、坪や㎡に換算する際に誤差が出てしまうことから、1帖は1坪の半分=1.65㎡としていることが多いかと思います。
・間(けん)という単位
注文住宅を建てた方には分かるかもしれませんが、建物の設計では1間(いっけん)、半間(はんけん)という単位も使用します。
1間=1.818m≒1.82m(中京間の畳の長手の長さ)
建物の設計では、廊下や階段の幅、ベッドなどの家具の配置のしやすさを鑑み、半間や1/4間単位で設計をすることが多いです。
設計図を引く用紙の方眼は、1マスが半帖(半間×半間)になっています。
■販売図面の帖はどうやって算出するか
不動産の売却や賃貸を任された不動産仲介業者は、募集用の間取り図を作成します。
その際に塀の帖数を各部屋に記載することが一般的ですが、これを算出する方法は大きく分けると2つあります。
・分譲時のパンフレットの数値
分譲マンションなどの場合、分譲時の募集パンフレットに間取り図が載っていることが多いため、間取りの変更などを行っていない場合はその数値をそのまま記載するのが一般的です。
・設計図から計算
マンションでも戸建てでも、建築前の設計図には各部屋の広さが㎡で記載されています。
一般的な不動産業界の表記ルールでは1坪=約3.3㎡=2帖となっているため、もし寝室の広さが設計図に9.9㎡と記載されていれば、間取り図には9.9÷3.3×2=6帖と記載します。
■端数は切り捨てる
坪数と㎡数は小数点第二位までを表記するため小数点第三位は切り捨て、帖数は少数点第一位まで表記するため第二位を切り捨てるのが一般的です。
もし四捨五入してしまうと、実際にはその表記に満たないため、誇大広告やクレームに繋がる可能性があるためです。
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