オーバーローン状態で売却する4つの方法

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現在の借入残高よりも売却見込み額が大きい場合をアンダーローン、小さい場合をオーバーローンといいます。

不動産をフルローンで購入して間もない間は、多くの場合がオーバーローン状態になっているものですが、オーバーローン状態の不動産は条件が揃わないと売却することができません。

事情があってオーバーローン状態で売却する4つの方法について紹介します。

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オーバーローンで売却する方法

車の売却などでは、売却後に残債が残ってしまっても完済まで返済が続くだけですが、不動産の売却では抵当権を抹消して買主に引き渡すことが売主の義務になっているため、売却により残債が消せない状態では原則として売却をすることができません。

そのためどうしても売却したい場合は下記のような方法を取ることになります。

手持ち資金で完済する

売却金額で完済できない部分を手持ちの現金で完済する方法です。

預貯金額を買主に開示する必要はありませんが、借入を起こしている銀行と仲介担当者と打ち合わせをし、引き渡し前に返済用口座(物件代金の振込先口座)に入金をしておくなどの準備が必要になります。

なお、いくら手元の現金があるからといってオーバーローン(債務超過状態ともいう)での売却には違いないため、売買契約時に買主から受け取る手付金は、引き渡し時まで保証協会などで保全をする「手付預かりという対応になります。

売主が貯金を本当にローンの支払いに使われるか保証できないため、手付金の持ち逃げ防止のために手付金を第三者が保全するのです。

親族からお金を借りる

手元の現金を足しても完済ができない場合は、親族からお金を借りるというのも手です。

この場合は前述と同じく、手付預かりでの契約になります。

絶対に気を付けないといけないのは、必ず金銭消費貸借契約書を作成し、利息を設定するようにしてください。

契約書のない貸し借りや適当な利息を設定していない場合は、贈与として贈与税が課税される可能性があります。

※本来受け取るべき利息分をもらわない=貸主が借主に利息分を贈与している、ということです。

贈与には年間110万円の非課税枠が設けられているので、利息とその他の金銭授受が年間110万円以内の場合は課税されませんが、オーバーする可能性があれば利息の設定は絶対です。

また、適当な利息は具体的に定められていませんが、銀行借り入れを参考にするならば
年利1~3%程度が妥当という意見もあります。

住み替えローンを利用

自宅を売却して新居を購入予定ならば、住み替えローンを使える場合があります。

現自宅の売却金額と自己資金額で完済できなかった残債を、新居の住宅ローンに合算してしまうというのが住み替えローンです。

ただし銀行からすると、新居の担保評価以上の金額を貸すというリスクが伴うため、
・通常の住宅ローンよりも金利が高い
・審査条件が厳しい(返済比率、勤務先などの属性条件)
という特徴があり、誰しもが利用できる物ではないのが現実です。

また、返済しきれない残債の上限が決められていることも多いため、まずは仲介業者や銀行に相談するようにしましょう。

任意売却

最終手段として任意売却という方法があります。

これは返済が困難になり半年間滞納が続いた場合に、銀行(債権者)の承諾を得て売却をし、返しきれなかった分を別途返済計画を立てて返済していくという方法です。

ただし、銀行や保証協会は不動産を担保にしてお金を貸してくれているわけなので、担保になる不動産がない状態でお金を貸し続けないといけないことはリスクでしかなく、滞納したからと言って無条件で承諾してくれるわけではありません。

また、そもそも滞納する(=個人信用情報に傷が入る)ことが任意売却の前提条件になっているため、向こう5年間はクレジットカード発行や分割払いなどが利用できないという大きなデメリットがあります。

任意売却は差し押さえによる競売の一歩手前の最終手段ということを念頭に入れておきましょう。

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