土地から注文住宅を建てる場合は、マンションや戸建ての購入よりも少しだけ工程が増えます。
土地を取得するまでの流れは基本的にマンションや戸建てとほぼ同じになるので、こちらの記事も参考にしてください。
■土地から注文住宅を建てる流れを解説
【図】時間軸で流れを理解しよう
以下が必要書類等も含めた、土地取得から建物完成までの流れです。
赤矢印が土地取得の流れ、青矢印が建築打ち合わせの流れです。
・項目別解説
土地の申し込みまで
気に入った土地が見つかったら、どんな間取りで予算がどれくらいになるのかを確認するためにハウスメーカーに参考プランを作成してもらい、予算を含めた打ち合わせをします。
この時点でメーカーが確定していない場合は、価格帯を分けて2,3社程度でプレゼンを受けるのが一般的かと思います。
事前に間取りなどの希望をある程度伝えておきますが、一回目で文句なしの間取りが出てくることはほぼないでしょう。
ここで何度も間取り変更を依頼して1週間2週間と打ち合わせを重ねていると、その間に他の人に土地を取られてしまい振出しに戻る、なんてことになることもあります。
土地を購入する前のプレゼンで確認すべきなのは、
・延べ床面積(“箱”の大きさ)
・建築費用
・陽当たり
乱暴な言い方をすれば、他の部分は後でゆっくり打合せすればある程度どうにでもなる部分です。
最低限必要な部分をしっかりと確認しながらも、土地の契約をするまではスピード感を大切に動きたいところです。
土地の売買契約時の手付金についてはこちらもご参考ください。
建築のスケジュールについて
土地の契約から引き渡しまでの期間は物件によります。
そのため、土地の引き渡しまでに建築打ち合わせの十分な時間があれば、引き渡し後すぐに着工できることもありますが、メーカーの選定と詳細打合せは納得できるまで時間をかけて行うため、土地の引き渡しを受けてからもしばらく続くことになるでしょう。
住宅ローンの返済開始時期(土地と建物の分割実行)
既に建物があるマンションなどでは融資実行時から返済が始まりますが、土地と建物をローンで購入する場合は住宅ローンの返済開始時期が変わります。
土地引き渡し時から元本と利息の返済が始まると、今の家賃とのダブル出費で負担がとても大きくなってしまうことから、
建物完成までの間は融資額の利息だけ払っておけばOKということになっています。
(元本の返済を開始してももちろんOKです)
仮に5,000万円を金利0.5%で借りた場合、利息は毎月20,000円ほどです。
建物の残代金支払い=土地と建物の融資全てを実行した時点から、元本の返済がスタートします。
建築請負契約
メーカーと間取り、仕様、予算感がある程度決まった段階で、建築請負契約を結びます。
この時に不動産の手付金と同様に契約金を支払います。
動かせる現金が少ない場合はメーカーの判断で契約金を減額してくれることもありますが、100万円程度はすぐに動かせるように準備しておくことをオススメします。
また、この時点では細部の仕様や外構工事の計画は決まっていないことも多いです。
中間金の支払い
着工時や上棟時などに中間金を支払うことが多いです。
着工時に30%、上棟時に30%などと決めることが多く、支払いのタイミングや金額、そもそも中間金が必要かどうかはメーカーや個別条件で変わりますので担当者に確認してください。
住宅ローンを使う場合は、銀行とやりとりをして都度融資を受けることになります。
建物引き渡し=外構工事の完了ではない
一般的に建物工事と外構工事は分けて考えられます。
建物が竣工して残代金を支払う時点では外構工事が終わっていないことがほとんで、
外構工事が終わる前に引っ越すという方も多いですし、外構工事は自分で見つけた造園屋さんに依頼する方もいます。
土地契約から建物完成までに必要な期間
住宅ローンを利用する場合、土地の引き渡しから1年以内程度で建物竣工(住宅ローン全額実行)をするよう指導されることが多いです。
建築する期間は4カ月以上、悪天の多い時期や資材の調達に時間がかかる情勢下では半年以上かかることもあります。
建築確認申請にひと月ほどかかることも加味すると、打合せ期間は土地引き渡しから3ヶ月間程度で、週一度の打ち合わせだと12回ほどで終わらせる計算になります。
■まとめ
・土地購入の流れはマンションや戸建てとほぼ同じ。
・土地購入から引っ越しができるようになるまでは利息だけの支払いで大丈夫。
・マイホーム完成は土地引き渡しから1年後程度を見込む。
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